勝ち組と負け組みが明確になってきた。
日本全国を指導で回っていて、その差の歴然さに苛立ちを覚えていたものである。
指導したり講演をしたりして交流するが、勝ち組の企業やなりそうな企業は真剣さが違う。
何かをつかまえたくて貪欲に食らいついてくる。
質問も一杯する。
しかし負け組みは「頑張っているのですが、苦しい」と口で言っているのみで、食いつきも 悪く質問もなく、何も改善したり挑戦したりしないでいる。
心ですでに負けているとしか思えない。
残念である日本経済の大不況で、住宅着工数も42年ぶりに100万戸を切り大幅低減化している中で、その差がさらに大きく鮮明になっていくものと思われる。
日経ホームビルダーの安達編集長の話によると、現在調査中とのことだが、前年比大幅減が約3割で、元請新築仕事がない工務店が32%くらいに増えているとのこと。
逆に約35%くらいの企業が結構順調であるということである。
やはり考え方とやり方で差が出るということがわかる。
創業以来最高の業績であるとか、不動産ネットワークを構築し今の若い人の土地セット販売が実ってきて極めて順調というのもある。
今流行の小さな家をつくって世の中に出したらそれが当たって順調であるとか、過去からいろいろな工夫をしてきてそれらが複合的に実ってきたのか前年度比30%アップというのもある。
最も驚異的なのは前年比200%アップの企業もあったこと。
中には周囲の企業が売れていないのに自社だけがよく売れていてなぜ売れるのでしょうねという企業もある。
結構好業績の企業が多いものである。
勝ち組の企業と苦戦している企業の差は、しっかり経営をしてきた企業と、油断したか、言い訳をしていたか、対応を諦めていたかなどによる差であるといえる。
単なる運だけではない。
現実をしっかりとらえ、方針・対策を明確にし、商品と仕組みを見直したり、新しく構築したりして、きちんと市場に仕掛けていることである。
そして決めたことを迷わず徹底していることである。
市場から評価され受け入れられる商品と売り方をしている企業が業績順調の企業になっているのである。
苦戦した企業は何かが足らない。素直に反省し改善する必要がある。
景気が悪いから業績も悪いという言いわけ的な考えを捨てることだ。
業界紙や専門誌、資材仕入先などを通じていろいろなところから情報を仕入れ、素直に学ぶことである。
あつかましく訪問したりして謙虚に教えを受けることも必要である。
そして良いと思ったことは即実行することである。
でないと未来の道は開けてこない。
インターネットで8割は決まっているという。
特に団塊ジュニア以降の人はこの傾向が強く「家選び」と「会社の選別」を決めているとのこと。
しかもほとんど商談は1社に絞り、見積もりも1社だけであるという。
通常はインターネットで事前に情報を調べ、4社くらいに絞り、最終2社に絞り、納得した企業と契約されるというイメージであった。
そのため、プランも見積もりも要求され競合させられるのが普通であるという認識であったが、まったく異なる新しい情報には驚きを隠せない。
競合するお客様しかないのはこの選択をされない残りの20%のお客様かもしれない。
またはせっかく選択されているにもかかわらず、確認のために来られたお客様への対応がまずくて競合してしまったのかもしれない。
競合すると、当然設計対応もさせられ、見積もりも要求される。それで取れたり取れなかったりする。大変である。
根本的に認識を変え、インターネット時代のビジネスのあり方を再構築しなければならない。
そうでないと初期段階から消去されてしまうことになり、企業の存在ができなくなる。
今すぐに第1位の選択に残るように商品見直しとネット情報発信内容を変えることである。
常にお客様を意識し、お客様に認知・歓迎される内容の企業に変革していかねばならない。
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