長井塾長の工務店応援記

社員のため、お客様のため、自然災害にもしっかりと備えを!

日本はどこでも大きな自然災害に見舞われる可能性がある

 

東日本大震災による津波や液状化による未曾有の被害の記憶が薄れる間もなく、

今年は九州でも一番安全と言われていた熊本で、大きな震災がありました。更

につい先日も鳥取中部地震が起こったところです。また北海道が台風の被害に

も合いました。過去十年間、日本全国で起こった土砂災害は平均約1000件にも

なるということで、もはや”日本で自然災害が起きない場所はない”と考える

べきでしょう。

 

天災は予想できない、信じられない現象として現実に起こっているのです。こ

のような時は、”たぶん大丈夫”という考え方は通用しません。”うちに限っ

ては・・”、”予期できないから・・”は、もうやめましょう。災害はいつか

やってくるという意識で災害対策を進めておく、今から準備・訓練をしておく

事が、企業として必要不可欠です。そのためにも、過去にあった様々な教訓を

生かし、そこから何を改善する必要があるかを学び、自社の対策に活かしまし

ょう。 

 

 

災害に対処できるよう、事前の準備は必須

どのような災害が起こりえるのか、まずはそれを知る事です。ハザードマップ

などの情報に加え、これまでに地域で起こった災害の内容、規模を調べ、過去

の教訓に学びましょう。

 

そして実際に災害に起った際に、何をすべきかを明確にするため、BCP(事

業継続計画)を立てておきましょう。例えば、災害が起こった時、すぐに必要

となるのが連絡手段です。携帯電話、固定電話は、つながらない可能性があり

ます。一方LINEなどのインターネットでの通信はつながる可能性が高いと

思われます。例えば大規模地震が起こった際には、まずLINEで状況確認を

すると決めておけば、社員の被災状況をすぐに把握することができます。また、

お客様からの問い合わせが殺到する事も容易に予想されます。お客様対応方法

と救済方法も予め決めておけば、すぐに動き出すことができます。

 

そして、忘れていけないのが社員のケアです。実は、緊急時に一番重要な要件

といえるかも知れません。翻って見れば社員自身も被災者で、心身ともに疲弊

します。危機状況ではどうしても疲労を超えて頑張ってしまいます。社員のモ

チベーションをどのように維持していくか、そのためには、適切に休養をとれ

る体制をつくること、家族ケアに時間を割ける状況をつくること、生活不安を

可能な限り減らすことです。この重要性は、熊本地震の際、災害対策に大変な

苦労をされている新産住宅株式会社の小山社長の実体験から学ばせてもらいま

した。

 

いくら事前準備をしておくといっても、自社のみで万全な対策が打てるとは限

りません。大手のように別エリアの人員を割く事もできません。そのような時

は素直に助けを求めましょう。そのような時に日頃のネットワークの強みが活

かされます。住宅産業塾では災害時における全国の会員企業同士での助け合い

事例が数多くあります。そのような互助関係がますます求められています。

 

工務店には地域社会やお客様、そして社員を守る責任があります。そのために

も自社が事業継続できなければ元も子もありません。災害は突然やってきます。

被害を最小限に抑えるためにも準備は怠り無く! 

  

 



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