真面目に真摯に家づくりをすることが勝ち残りの道

駆け込み受注は少ないかもしれないが、その後の落ち込みはある

消費税アップが間近に迫る2016年ですが、駆け込み受注はそれほどないかもし

れません。しかし前回の消費税アップの後、ほとんどの会社で、受注が減少し

ていたことから考えると、今回の消費税アップ後についても、確実と言ってい

いくらい、受注はダウンするでしょう。当面3割程度の落ち込みを覚悟してお

くべきではないかと思います。来年もし3割受注がダウンするのであれば、今

年は3割アップの受注が必要です。そのために何をしていくのかが、今年の最

も重要な課題となります。

 

 

2016年は総合営業力の時代

 

受注をこれまで以上に確保していくためには、戦略そのものを見直し、営業・

設計・工事が一つのチームになることがとても重要です。そして、ターゲット

の見直しと商品力の強化が必要です。特に重要なのは中高級層への対応です。

客層を上げることも必要な戦略の一つと言えるでしょう。

 

消費税の増税は、経済力の弱い層にとって大きな打撃となります。この層は、

消費税増税後、今よりもお金の使い方が堅実になるため、お客様としては減少

していきます。多くの工務店で、客層を上げることに活路を見出すことが考え

られます。新しいターゲットに対し、どのような商品を、そしてどのようなア

プローチをしていくのか、よく考えて対応していかなければなりません。

 

次に見込み客開発段階においては、より多くの接点を用意してください。その

中でもSNSを含めたWEBは、特に力を入れていかなければならない重要項

目です。

 

更に必要なのが、紹介の獲得です。これには、お客様との信頼関係をより強固

にしていくことが大切です。お客様は、感動したくらいでは紹介はしてくれま

せん。紹介するには、会社の対応にも、建てた家にも満足していただいていて、

更には信頼してもらえているという状態になっていなければならないのです。

そのために、営業、設計、工事、引渡し後の対応まで含め全社的な対応力をよ

り高めることが必要です。それが信頼につながります。特に、お客様とのコミ

ュニケーションを強化することが必要です。お客様との関係を深くし、お客様

にシンパになってもらうことができれば、紹介していただける可能性が高まっ

ていくのです。

 

もう一つ鍵となるのは、営業の現場活用です。営業は現場にどんどん足を運ん

でください。営業はお客様の代理という立場で、お客様が現場を見てどのよう

に感じるかを想像し、それを社内で情報共有してください。それによりお客様

にとって魅力的な現場になっていくはずです。そして、お客様を積極的に現場

に連れて行き、現場からわかる自社の魅力をどんどんお客様に伝えてください。

 

また何度もこの場でお伝えしていますが、工事力を強化し、地域No.1の魅

せる現場をつくり上げて、現場をもっと積極的に営業に活用してください。お

客様に現場を見てもらうことは、会社の嘘偽りのない真実を見てもらうことで

す。真の実力を見てもらうことです。これは最も効果的な営業手段となるはず

です。 

 

 

真面目に真摯に家づくりをすることが勝ち残りの道

 

 

住宅業界は、消費税の問題、少子高齢化・ストックの増大などで、住宅着工は

減っていきます。今後どの会社でも成長できるというような甘い環境にはなり

ません。これからは、多くの会社が、苦戦・倒産などの状況に追いつめられて

いくことになっていきます。

 

しかし希望がないわけではありません。真面目に真摯に、お客様に対応する。

営業力、設計力、工事力を高めていく。そして、そのことを知っていただくた

めの工夫をする。これらのことをやり続ければ、成果は確実に上がってきます。

 

単にチラシの作り方や集客手法を学んだところで、つくっている家や、お客様

への対応が期待値以下であれば、結局受注にはつながりません。これからの厳

しい時代だからこそ、住宅会社の本質である家づくりのレベルを高め、そして

受注の基本である紹介を増やすことをしていかなければなりません。それが勝

ち残りの道へと繋がるのです。

 

厳しい環境になりますが、逆に本物の企業にとっては、大変楽しい時にもなり

ます。考え方、取り組み方で将来が決まります。 

 

 



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