長井塾長の工務店応援記

商品戦略を考え、商品力を磨こう!

価値のある商品をつくり、積極的に仕掛けていこう

売り方がうまいのはもちろん大事ですが、それだけではブランドにはなりませ

ん。ブランドとして長く市場に認められ続けるためには、提供する"商品"がお

客様にとって魅力的であることが不可欠です。お客様はその商品を通して自社

を評価し、その評価の蓄積がブランドとなるのです。そのために、動き続けて

いる市場に対して、商品戦略、販売戦略を明確にしていくことが必要です。

 

お客様に評価されるためには、No.1でなくても、オンリーワンとして特に

秀でているところをつくること、それを徹底的に強化し、「その工務店のつく

る家は○○がすばらしい」と言われる存在になることです。

 

「ありすぎるのも無いのと同じ」ということも意識をしてください。商品その

ものに"価値"が無いというのは論外です。売れる可能性もありません。しかし、

"価値"があるとしても、わかりにくいもの、伝わらないものも売れません。ま

た、数多くありすぎるのも問題です。ありすぎると、お客様はそれを魅力とし

て認識しにくくなります。それでは無いも同じです。

 

世の中の進歩や時流に合わせて、あれもこれもやらなければと思いがちですが、

それでは焦点がぼやけてしまいます。商品のアピールポイントは多くて3点に

絞りましょう。むしろ、唯一無二のこだわりを徹底追及しそれを推し進める方

がうまくいくでしょう。

 

設計に関しても同様です。例えば、"自由設計"と言っても、「お客様に合わせ

てなんでもできます」というだけでは、お客様はそれを"価値"として認識しな

いでしょう。自由設計であっても、外すことができない自社のこだわりが明確

にあり、その範疇で自由であることの方が、結果としてお客様に認識してもら

えるはずです。

 

お客様に伝わらなければ"価値"はありません。"こだわり"や"らしさ"の徹底と

一貫性がブランドをつくります。商品戦略を考える上で、まずこれを磨くこと

を念頭におき、更なる魅力を創出してください。それが上手い企業は、厳しい

といわれる今の環境でも業績を向上させることができています。実際に過去最

高収益を上げ続けている企業も多数存在します。世の中が悪いから、景気が悪

いからと嘆くだけでなく、積極的に仕掛けることを考えてください。

 

 

"性能"、"健康"、"美しいデザイン"の商品を開発し、会社が誇れる

住まいづくりをしていこう

最後に、これからの商品を考える上で求められるものをお伝えします。まずは、

"性能"です。現在は性能、耐震やZEHが業界で話題となっています。今のお

客様は性能面について様々な媒体から知識を得ており、昔に比べて理論武装さ

れている方が多くなっています。これは無視できません。

 

次に"健康"です。住まいが健康に与える影響の大きさが明らかになりつつあり

ます。温熱性能と健康との関係は議論が活発であり、もちろん必要なことでは

あります。しかし、それだけでは不十分です。空気の質や電磁波など幅広く捉

えていかないと本当の意味で"健康"を実現することができません。シックハウ

ス問題も無くなったわけではありません。個人的、社会的にもニーズが高まる

一方の"健康"は、ますます注目を浴びるテーマとして重視するべきでしょう。

 

そして、外せないのが"美しいデザイン"です。何よりも"美し"くないと、お客

様、そして地域に認めてもらえません。デザインは皆さんの多くが悩みを抱え

るところですし、一朝一夕に向上するものではありません。そのため住宅産業

塾では、「住まいのデザインセンターを開設するなど、設計デザインの支援体

制を構築しています。

 

住宅は社会資産であり、会社の財産です。会社が誇れる財産になるような住ま

いづくりをしていきましょう。そのためにも商品戦略を明確にし、「こだわり

やらしさ」を徹底し、地域オンリーワンの家を目指して下さい。それが結果と

して企業の発展をもたらすことになるでしょう。

 

 



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