シンパ客を巻き込め! 営業力強化のシンパ客巻き込みセミナー活動

1、順調組企業と苦戦組企業の差が激しい

 日本の景気はまだまだ厳しいものがあるが、住宅業界では明るい話題も出てきた。昨年より良くなってきたとか、よく受注ができてきたとかの声も聞く。逆に大変厳しいとの声もある。

順調なところと苦戦中の企業との差が激しい。

 

 順調な企業は市場を見、商品や売る仕組みを変えていることである。

特に初期営業を充実させている。

資金計画の提案と対応が悪いと今のお客様の商談は進まないため、実にうまく対応システムを構築し演出している。

 商品の圧倒的差別性は難しいが、これも実に工夫している。やはりデザインも良く、買える価格帯での提供をしている。


 売れない苦戦企業も努力をしているのだろうが、その努力の内容が間違っているか少ないのであろう。

または軌道に乗るのに今少し時間が必要なのであろう。

 売れないといって消極的になると余計におかしくなる。

攻めることが大切である。中高級の商品と普及型商品の売り方は異なっている。

戦略を考え、自社商品の売り方をベストにしなければならない。 

 

 厳しいときはチャンスである。

惰性で進めてきたことや硬直した組織を変えることが躊躇なく実施できる時である。

活かしてほしい。

2、シンパ客を巻き込もう

 建築社会学者であり前橋工科大学大学院教授の樫野先生と一緒に「本物の家をつくる」をテーマに、産学協同のセミナーを地場工務店・ビルダー主催で行っている。

京都府のHORI建築で「家づくりで本当に大切なことを教えたい」セミナーを、埼玉県の大野建設で「幸せな家づくり」セミナーを、千葉県の早稲田ハウスで「心地よい暮らしのレシピ」セミナーを、福島県のエス・ツー・アンザイと宮城県のカネソ曽根建業と神奈川県のウスイホームと島根県の円建創で「家づくりで本当に大切なこと」セミナーを開催した。

樫野先生と私の講演に続いて入居者を招いてのパネルディスカッションを行ったものだが、入居され満足されているお客様に語っていただくことで、盛り上がりは格別なものになった。

 

 主催者側が、できれば入居者に話してほしいなと思う内容を、それぞれの方が住まいづくりをしたその決定動機、また住み心地や対応の良さなどの感想を実感を込めて語られることで、参加されている見込み客の反応も極めて良く、説得力も高く実に効果的であった。


 司会をしていて、お客様が大満足されている話を聞いて嬉しく感動したものだが、そのお客様の家をつくった工務店の社長は実際に感極まって涙を流していたものである。

住宅会社として最高の至福の時間であった。

住宅会社設立時の創業の思いが実現でき、企業としての存在価値が確認できた瞬間である。

 

 本当に喜ばれているお客様の声はセミナー参加者に強烈なインパクトを与えることができる。

中には家づくりの素晴らしさと、建てた会社の対応の素晴らしさや、住み心地の良さを説明し、「家を建てるなら○○会社さんに」とまでダメ押しをされるお客様もおられた。
これは予想外のことで本当にびっくりしたが、そこまでほれ込んでおられるお客様であったということで、実に感動したものである。

 

 このように喜んでおられるお客様がシンパ客である。

単なるHO(ホームオーナー=OB客)ではない。引渡し入居されているHOがすべてシンパ客になればよいのだが、現実は難しい。
営業から始まるアフターまでのすべての対応が良いこと、住み心地がよいこと、そしてデザインが良いことに尽きる。単純に対応が良いだけでは喜んではもらえても、なかなかシンパ客にはなってもらえない。


 注文住宅会社はこのシンパ客をつくることである。このシンパ客の数が財産であり、未来を決める。

 

 マーケットが厳しくなり強い企業同士の戦いになっていく未来は、シンパ客による口コミと巻き込みが必要になってくる。

その意味でもこのようなシンパ客を巻き込んだセミナーは商談中の見込み客のクロージングにもつながる。

アフターセールスの時代になっている。

 

 



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