住宅とはお客様の”暮らしの場”であることを理解していない営業が多いので
はないでしょうか。単なるモノという扱いで住宅を販売しようとしても、既に
通じなくなっているのが今の時代です。そこを理解しなくては、これからの時
代、住宅会社は生き残ることができません。お客様には未来を、そして夢を買
って頂くのです。そのためには未来の提案ができなければなりません。
また、展示場や見学会に来ているお客様の50%程度は2年以内に家を建てて
います。そう考えると、新たに集客し続けなくても、今来場されているお客様
だけでも十分にビジネスになるのではないかと思います。そのためには、まず
は今のお客様を大切にしてください。そして初回面談力を強化してください。
初回面談で次のアポイントが取れれば、80%~90%で契約できるものです。
全ては初回面談です。そこに営業マンがお客様の未来に対してきちんと話がで
きれば可能性は相当に高まります。
これまでのお客様を大切にすることを忘れてはいけません。お客様へのエネル
ギー投入量は、お客様からのロイヤリティと比例します。情や想いの入ってい
ない形だけの仕組みではお客様の満足度は上がりません。そこに加えてお客様
とのコミュニケーションが足らないということになれば、紹介など望めるはず
もありません。
住宅産業塾の会員企業には、ホームオーナー様からの紹介が50%を超える会
社が存在します。このような体制が作れれば、来期の受注の半分が読めるわけ
です。そうなれば価格競争に巻き込まれることもなく、強い営業ができるよう
になります。初回面談を充実させて、営業、設計、工事で信頼を得て、引き渡
し後もしっかりとコミュニケーションを取ることで紹介を増やすことができる
はずです。
2016年10月からはお客様が少なくなります。その時に何をするのか。まずは
休眠客の掘り起こしです。そしてHO様(ホームオーナー様)に対してのアプ
ローチです。HO様と良好なコミュニケーションを取ることで、どれくらいの
方にシンパになっていただけたかということが重要なのです。会社というのは、
単に設立からの年月が長いということが価値なのではありません。シンパを数
多く作れる会社にこそ価値があるのです。このような会社であれば、来年以降
集客は落ちたとしても大丈夫なのではないでしょうか。
鳥これからの工務店は、地域の住まい手に対して、新築を始め、リフォーム、リ
ノベーション、不動産流通、賃貸、住み替え支援など、住いに関わるあらゆる
シーンを支援するビジネスモデルを構築していかなければなりません。そして、
地域の企業とコラボし、託児所や家事支援、介護・高齢者支援、防犯・セキュ
リティなど、アメニティ・コンビニエンスサービス業とも言えるネットワーク
を構築していくことが必要となります。まさにハコから暮らしへと、生活に関
わるあらゆる分野で、地域に必要とされる企業となっていかねばならないので
す。
今の戦術・戦略のままで良いのか、今の商品のままで良いのか、今のビジネス
システムのままで良いのか、今の実行レベルのままで良いのか、今の「らしさ」
で良いのか、今の強さはいつまで続けられるのか?いつも自問しなければなり
ません。良い企業が生き残るわけではないのです。経営に強い企業が生き残る
のです。
住宅業界は今大激変期に遭遇しています。戦略・戦術、商品、ビジネスシステ
ムの全てを見直し、競争力強化に焦点をあてた革新をすることが求められてい
ます。会社の全てをリノベーションすることが必要なのです。
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