ベンチマーキング視察会の活用法

最近は、いろいろなところでベンチマーキング視察会がおこなわれているよう

です。住宅産業塾では、以前より「CS実現とベンチマーキングの実践」を掲

げ、他社の良いところを素直に真似て超えていきましょうと、視察会をはじめ

勉強会などにも取り入れて実践活動をおこなっております。

 

ベンチマーキング視察会では、会社の取り組み全体を視るもの、設計など建物

を視るもの、現場きれいや品質管理、大工や職人さんの仕事ぶりや考え方など

を視るものなど多くのやり方があります。どのような視察会でも、普段見るこ

と・聞くことができないことが、視察会では見せてもらえ、聞くことができま

すので、参加された方にはとても役立っているようです。しかし、ただ見て聞

いてくるだけでは会社の改善にはつながりません。

 

実際に視るというのは、その仕事に携わっている職人さんや社員さんが、他社

が何をどのようにおこなっているのかを知るということで、とても重要なこと

です。例えば現場きれいでは、「職人さんに協力を求めることができない」「

やらされている感が大きい」というように、前向きに物事をとらえていない方

でも、実際に同じ立場の方のおこなっていること、そしてその考え方などを視

て聞くことで、「自分もやってみよう」「自分ならもっとこう工夫する」とい

った前向きの考えができるようになることが多くあります。

 

特に職人さんは、プライドを持って仕事をされている方が多いので、ベンチマ

ーキング対象の会社の現場を視ることで、他社の大工に負けたくないという気

持ちが芽生えてきます。このような場合、視察会に参加することがとても有効

になるのです。

 

また視察会の後には、自社はどこを改善すべきで、どのような優先順位で取り

組んでいくかをすぐにまとめることが重要です。これをおこなうことによって

目標が明確になり、社内で共有できるので、進捗が早くなります。

 

視察会に1社でバスを借りて参加するような場合は、帰りのバスの中で感想と

自分はどう取り組むかを発表してもらうというのも有効です。「鉄は熱いうち

に打て」という言葉がありますが、まさに刺激を受けてモチベーションが高い

うちに進めてしまおうということです。

 

いずれにしろ視察会は単に見るだけではありません。そこから何を吸収するの

か、そしてそれをマネジメントしていく人がいることで非常に改善が早くなり

ます。まずは参加することから始めましょう!

 

 

 



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