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● 10月の塾長提言
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 〜新しいものを冷静な心で受け入れる〜
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世の中の移り変わりのスピードが早くなる昨今、特にIT技術の進化に伴う情報社会の変化はすさまじいものがあります。

一番身近であった携帯電話はあっという間にスマホに取って代わられ、既に国民の5割以上が所有しています。「スマホ対応をしましょう」という話は既に過去のものとなり、対応しているのが前提でそこからWEB対策が始まるという環境になりました。若者だけでなく年配の方も、スマホを使って買い物するのが日常生活の一部になりました。

流通する情報量は、IT技術の進化に伴い異常とも言えるペースで伸びているそうです。情報量が増えることはすなわち、それを活用した新しいビジネスが展開されることでもあります。情報産業は広がり続けているわけですが、住宅業界はそのど真ん中にいることを忘れてはいけません。バーチャル展示場、VR技術を使うことで今までになく身近で実物に近い体験ができるようになりましたし、ドローンの遠隔操作で今までに見たことがなかった動画や画像を提供しやすくなりました。そして、これは現場管理の効率化の面でも大きな可能性があります。設計においては、図面を描くのもAIがいずれ代行してくれるようになるでしょう。これらの進化を、どのようにつなぎ合わせ活用していくか、私
たちの知恵が問われています。

業務管理にもIT化の波は及んでいます。住宅業界では特に施工管理について色々な革新的サービスが出てきました。業務管理のIT化は業務そのものの改革とセットで考えていくべきでしょう。業務フローを見直し、引き継ぎシステムを整備するなかでIT技術の重要性が増しています。住宅産業塾では完全な図面と完全な仕様に基づく事前発注を提唱し各社で実践していただいていますが、標準化・システム化により業務の簡素化と確実な実行を徹底することが大切です。これらにIT技術をフィットさせれば劇的に業務改革が進みます。会社は一つ、標準化をどんどん進めるべきです。難しくしようとしている各担当の姿勢を正せば、現状を大きく変えることも可能です。

ITといえば、住宅産業塾会員の新和建設様が大きく先行されていますが、その成功の源は業務フロー徹底の標準化・システム化にあります。業務フロー通りに行うこと、決めたことを徹底すること、これらはIT技術の進化でますます必要性が増しています。

さらに、自社の情報発信にIT技術の対応が必須であることは言うまでもありません。IT技術とくにWEBを使った発信は、今までの紙媒体の情報発信を駆逐しつつあります。WEBによる情報発信の良いところは、その費用対効果だけでなく、取り組んだ結果を分析することができることにあります。

企業としてもITの整備は常に絶対条件であり、戦いの武器として見直してほしいと思います。現状を変えること、新しいものを取り入れることを嫌っていては取り残されてしまいます。新しいものをただ抵抗するのでなく、冷静に評価し役立つものを受け入れることです。わからないものを避けるのでなく、まず興味を持って調べてみる、触れてみる、という姿勢が大切です。

新しく出てきた商品と同じように、世の中の進化に伴う技術は徹底活用してください!