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● 今月の塾長提言

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   ~増税影響までにすべきこと~

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2019年、消費税増税の流れはほぼ固まってきました。ニュースでは、軽減税率

や住宅の負担軽減策などが話題となっていますが、住宅購入を検討される方に

とって増税が大きく影響することは間違いありません。前回の増税時にも提言

しましたが、今のうちにやっておくべきはまず何よりも受注残の確保を図るこ

とです。来年3月まで、受注できるものは早く契約してください。参考プラン、

標準仕様書、坪単価見積りなどを使うことで、契約までのスピードが上がりま

す。これらを持っていない会社はすぐにでも作成し、活用することを考えて下

さい。また、9月までに引き渡しできるもので勝負をすることです。

 

 

○らしさ強化とお役立ち力強化

 

もちろん、増税後の対策も今のうちです。それと同時に以後の対策として「ら

しさ」の構築を徹底することです。顧客感動・信頼づくりと自社の既顧客のシ

ンパ化を深めること。「魅せる現場」のレベルを高めること。そして休眠客の

掘り起こしや地域への働きかけ、また、将来を見越した商品開発などです。

 

また、増税によってますます資金計画に対する意識が高まる中で、その点に対

するアドバイスを徹底することでお役立ち力を強化することも必要です。

①金融・金利に詳しくなること、②補助金・助成金に詳しくなること、③税制

に詳しく詳しくなること、も今後さらに重要性が増すでしょう。

 

○新しいものに目を向ける

 

先月の月例研究会では、先進技術に焦点を当てて、住宅・売り方の先進技術に

着目しました。その中でも、ウェブ・ITの重要性が高まっているのは間違いな

いところであり、うまく活用することで業務革新をもたらしている企業がみら

れます。特に、見込み客開発においては、SNSやその他媒体からHPに誘導し、

そこで情報を調べていただき資料請求などへ誘導する流れをうまく構築してい

る企業、チラシなどの既存の媒体とウェブをうまく組み合わせた企業、また見

込み客開発から顧客管理をITで行い適正なアプローチを実践される企業など、

地域・ターゲットとかみ合うことでウェブ・ITがうまく機能している企業が目

立っています。

 

徐々に増えてきている実践事例などの情報に目を向けたうえで、自社の特性を

踏まえ、必要なものをうまく活用する姿勢が大切です。

 

○WEB+対応力(ブランド)

 

ただし、うまく機能している企業は共通して、リアルとの連動を重視していま

す。工務店としての原点である対応力(ブランド)が備わっていることが前提

です。①ミッション・理念があり ②らしさが明確でそれがお客様にも支持さ

れていて ③お客様を安心納得していただける仕組みが標準化されており 

④顧客密着・地域密着を徹底していること が必要であることは言うまでもあ

りません。それがなければ一時的に話題になっていたとしても継続することは

ないでしょう。

 

○顧客創造努力にITをうまく取り入れる

 

今や、事業も商品も、ビジネスにもITは絶対不可欠となりました。これを活か

さない限り進化もありません。今まで苦労してきた情報発信ですが、ウェブIT

は簡単、スピーディーに発信が行えるようになりました。そこに、顧客創造の

知恵と創造努力を徹底することで新しい需要を掘り起こすことができます。

来年に向けて待ったなしの状況ですが、受注促進と顧客創造のための新しい技

術、ITの活用にぜひ積極的に取り組んでください。

 

 

                (文責:住宅産業塾事務局長 長井智史)