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勝ち残るための構築を

1、順調な会社と苦戦する会社の違い

順調な会社は決めワザ(らしさ)を持つ特長のある会社である。

提供する住宅とそれを売るための戦略が明確であり、かつその実践を徹底している。

 

自社の強さを最大限に見せる伝え方を研究し、それに特化して徹している。

そしてユーザーにわかりやすく訴求している。

仕掛けもじっくり考え、ユーザーへの働きかけかたがうまい。

 

一方苦戦しているところはマーケティング力が弱く中途半端である。

せっかくの優れた技術を持っていても売りの感覚がにぶくユーザーへの訴求が弱い。

売るための工夫と徹底が必要である。

良い会社、良い商品だから売れるのではない。

 

2、お客様の決断と決めワザを知る

お客様が企業選択の決断を下す要素は、

「商品が気に入ったとき」

「資金計画通りの提案があったとき」

「お客様の信頼獲得である一生懸命さがわかったとき、対応力が良いとき」

「お客様の期待を超えた感動のプレゼン提案があったとき」

「信頼する友人(HO様)からの一言があったとき」などである。

 

お客様が決断を下す決めワザとは、徹底実践して成果につながるまでに磨かれた方法・対応であることを理解し、その決めワザをしっかり構築しなければならない。

 

決断されないことや売れないということは現在の商品や売り方、売りの仕組みのどこかに問題があることを示している。問題解決手法を駆使して、その原因を早く発見し、すばやく解決を図り、成果が出るようにすることが大切である。

 

3、自社の得意な戦い方・勝ち方の構築

競争に勝てる「らしさ」商品力の構築、売ることに強い「らしさ」組織力の構築、お客様のCD(感動)実現が出来る「らしさ」対応力の構築に全力をあげるべきである。

 

    経営のあり方は、

変化する顧客に合ったものに改善すること。新たなビジネスモデルも積極的に開発すること。

 

②商品のあり方は、

魅力ある住宅商品が宣伝になり、お客様に選ばれる。工夫に工夫を重ねて魅力ある商品(住宅)をつくる努力をし続けることである。

今は一次取得者向けに、彼らが求める価格・プランを最適土地セットで提供できる魅力ある商品を開発することも必要である。

 

③営業のあり方は、

来店型営業やシステム営業を取入れ、営業戦略・戦術を組み立て直し、新営業行動原則を構築すること~売れる理由の発見と強化のベストセールス研究で強い営業力を構築すること。また商品と連動した業務フローを作成し、それを徹底遵守させることが大切である。

④実践のあり方は、

徹底実践をうまく進めるには活動内容を明確にし、目標、期限をはっきりさせて実践に取組むことが大切である。経営者も幹部・マネージャもベンチマーキングの実践と問題解決手法の実践を通じて社員の人間力向上を図り、「入魂の志事」ができる雰囲気づくりに力を注ぐ必要がある。そしてベンチマーキングし続けることである。

 

4、望みを達成する脳

脳の力は「好きになる」ことで発揮されるという。気持ちが先に生まれ、分析し、理解・判断し、行動する回路が訓練されることで能力を充分に発揮できるようになるという。ただ能力や才能は努力をしなければ下がっていくもので、意識して達成したいと思うことが大切である。

目的達成のためには

①目的よりもまずは目標に集中すること。

②問題点を明確にし、具体的な方法を決める。

③そして期限付きで最後まで一気に駆け上がることが重要とのことである。

 

ラクビーワールドカップで3勝もしたこと、オリンピックで男子400㍍リレーでの銀、帝京大の大学ラクビー8連覇、青学大の箱根駅伝3連覇、すごいことだがすべて強い決意と勝てる方法構築と実行があったからである。

 

重要なことは否定語を使わないこと。「無理だ」「できない」と思うと、脳が出来ないことを探し、その方向に進んでしまうことになり、結果達成できないようになる。

「〇〇したいと思います」も否定後で良くない言い方で改めねばならない。

いつも前向きに取り組むことが大切である。

 

世間で言われる成功の法則は

「①思って思って思い込め、そして成功している姿を思い描け、

②成功するためのシナリオをかけ、

③槍が降っても何があってもその通り実行せよ」

というものである。

 

すべて思うことから始まる。

 

住宅会社として継続繁栄していくことの決意から始めてほしい。

 

 

(2017年1月25日 日本住宅新聞掲載)