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住宅ビジネス成功の7つの鍵

1、成功の鍵-基本編

地場の工務店・ビルダーは生き残りと勝ち残りをかけて、本気で考え、本気で実行し、本気で改善をし、競争力を強化していかなければならない時を迎えている。

住宅ビジネスの成功の鍵がある。これはどんなビジネスでも共通している原則でもある。

企業の命運を決めるのは経営者の強い決意と実行力である。実行力は最高の財産でありノウハウである。実行しなければ何も起こらない。

 

[成功の鍵①]

CS(顧客満足)→CD(顧客感動)→CT(顧客信頼)の実現とベンチマーキング(BM・最善の実践法―素直に学びそれを超える)の実践を。CS・CD・CTの実現なくして継続的繁栄はないことを肝に銘じる必要がある。

 

[成功の鍵②]

顧客づくり、商品づくり、販売力づくりに全力を。そして勝ちパターンの徹底追求を―「らしさ」の実現による差別化を徹底すること。「らしさ」のない工務店は市場から消えていかざるをえない。商品なくして販売なし、また販売なくして企業なしである。お客様と商品を結びつけるあらゆる行為の販売力(営業・設計・工事などトータルの供給力)を徹底して強化していく必要がある。そして勝ちパターンをつくることである。「らしさ」がどうしたら構築できるか継続的改善をし続けてほしい。

 

[成功の鍵③]

全社営業、組織営業の強化を。今は「人+商品+システム+ブランド」の時代である。

勝ちパターンを徹底追求し,バージョンをあげていく必要がある。

設計支援やワークショップ(技術のある雰囲気のオフィスで、働いている姿をそのまま見せられる店)の演出など,営業マンだけではできないことをシステム・組織で支援することが大切である。全社員・全関係者―職人・協力業者も含む―の意識統一と協力のもとで行わなければならない。個と組織がうまくかみ合うと営業パワーが強化される。

 

[成功の鍵④]

戦略・戦術と具体的作業計画の立案と実施を。この戦略と戦術を考え,組み立てるのが社長と幹部マネージャの役割である。戦略・戦術のない行き当たりばったりの企業は烏合の衆で,成果は出ない。KKD(経験と勘と度胸)+KM(計数-データとマネジメント)の経営を実践することである。企業は社長とマネージャの器で決まることを忘れてはならない。

 

[成功の鍵⑤]

現実を診()、問題解決をすること。

どんなに詳細に戦略・戦術を組んでも実行する段階で必ず問題が発生する。その問題を解決しなければ前進はありえない。問題解決の連続線上に成功があるのである。

いつも問題意識を持ち現実を直視し、改善する勇気を持ち、挑戦し続けることである。

 

[成功の鍵⑥]

知恵を出さなければ戦えない。新しい時代に勝ち残るには、頭を使って知恵を出すことである。

考えて考えて「らしさ」の知恵を出すことが求められている。

今、日本の住宅業界で活躍する話題の工務店・ビルダーは本当によく考えていることがわかる。

考え、努力するから成功しているのである。

 

[成功の鍵⑦]

実行力がすべて、行動しなければ何も起こらない!

知っていて実行しないことや、わかっていて実行しないことは最悪である。

実行し、問題解決し続けることが成功をもたらすのである。成功・発展している会社と苦戦している会社の根本的な差は、この実践行動力の差である。

発展している工務店・ビルダーはとにかく貪欲で早い。

言い訳のない良い社風をつくることが必須である。奇手奇策はない。徹底し確実に実行できれば勝ち残りができる。

 

2、ぶれない経営の実践を

景気の変動や市場の変化の中でも、ビジョンに基づき、かたくなに決めた戦略を徹底し実践している工務店がある。その企業はこの厳しい環境の中でも好業績である。

ぶれない経営を行い、「徹底的にやることで強くなる」+「システムの確立で強くなる」+「地域の先駆者として強くなる」ことである。ぶれずに徹底集中し、やりきることで道は開けてくる。

(2016年11月25日 日本住宅新聞掲載)