⑫地域アライアンス戦略で将来展望が広がる

“アライアンス”とは、「同盟」とか「連携」を意味する単語です。ビジネス的には、目標を同じとして互いがメリットを享受することができるように協力関係を作ることを言います。

 

IT業界や金融をはじめ大小さまざまな企業同士で行われて、まったく違う業種が新しいメリットを構築するために行われているシーンも多く目にするようになりました。これは、M&A等とは意味合いが異なる点は、互いの独自性を損なうことなく互いのメリットをつくることにあります。住宅業界、地場工務店にとって、この「アライアンス戦略」は将来に向けた一つの活路となるかもしれません。

 

 過去の住宅業界でいえば、地場工務店はまさに割拠状態。同士が積極的に連携へ動く、という話を聞くことがありませんでした。30年前、住宅産業塾を設立した時代はまさにその時代。地域で独自の展開をしてきた工務店同士が繋がりを持ち特に生のビジネス情報を互いに提供し合う機会自体が非常に珍しく、学びに積極的な工務店・ビルダー様の脚光を浴びることができました。以後、今では、工務店同士のネットワークは大小様々に立ち上げられ、全国規模のものから地域工務店同士の連携、そして最近ではウェブに絞ったもの、理念を強調し繋がるものまで沢山のものが生まれ、地場工務店の活性化に寄与しています。

 

それだけでなく、近年重要性の高まりを見せているのが、“地域”アライアンスの構築です。

 

少子高齢化、人口減、過疎化・・・

既に長い間、問題となっているテーマですが、特に地方において、この問題が様々に顕在化してきました。地場工務店の皆様は今、地域社会の一員として地域の活性化そして地域の方々の暮らしに貢献することが求められています。地域の方々と共に、地域を活性化をさせることはますます重要な取り組みとなっています。

 

 

 

まずは、地域活性化に取り組む地方自治体との連携です。地方自治体にとっては、まさに人口減少は税収減、衰退に直結する最大の課題です。この点において、地元の空家の再生や、魅力的な街づくりを通じて離脱防止や移住者誘致等、工務店が主体的に役割を担い関わることができるテーマはたくさんあります。住宅産業塾会員の中にも、香川の㈱山倉建設様のように地域貢献事業を積極的に取り組まれてきたことから、地元の空家再生事業についての依頼を受けたり、古民家再生や地域活性化分野において自治体に信頼され頼られている企業もおられます。

 

さらに、地域の保育園・幼稚園や学校、そして介護事業等と連携し互いのメリットを活かす取り組みは良く聞かれるでしょう。これは、地域における自社のブランド力向上や信頼を高めることにも大きく貢献してくれます。

 

 

そして、地域で暮らしに関わる様々なサービス提供を事業としている企業との連携です。衣食住をはじめ、地域住民にメリットのあるサービスを事業化している存在に目を付けた地場工務店様もおられます。身近なところでは不動産業者との連携や、地元の飲食店の紹介を通じ互いの宣伝告知に貢献する動きは昔から行われてきました。それだけでなく、既に、様々な異業種を横断しネットワーク化しているものも出てきていますので、地域アライアンス構築の可能性は広がっています。地域事業者の人脈との接点を作るだけでなく、HO様向けのアフターサービスの充実につながる事、そして地域との連携そのものによる新規顧客開拓の可能性等、色々なメリットが考えられます。

 

一人で生きるのではなく、周囲のコラボレーションで互いが活かされる時代へ。今後、このような取り組みによる成功事例はたくさん出てくるでしょう。地域を大事にし、地域と共に活性化を目指すことで、新たな顧客創造への道をぜひ広げていただきたいと思います。

 

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