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商品なくして販売なし2

①本気で商品力強化に努めること

厳しい受注戦争に勝ち残るためには商品力を強化する必要がある。 

特に「らしさ」が重要である。地場の工務店がお客様に選んでもらうためには、提供する住宅(商品)そのものに特色があり、「らしさ」がある必要がある。

高断熱・高気密の性能住宅で人気を博す工務店や、自然素材のエコロジー住宅で喜ばれる工務店や、洋風住宅のデザインセンスがよく順調な工務店や、和風のデザインが優れていて受注が好調の工務店や、こだわりコンセプト住宅で大好評の工務店などがある。

 

年間30~40棟で競合なし、値引きなしで抜群の好業績をあげている工務店もある。

デザインや施工技術もサービス(対応力)もみんな価値=商品なのである。

商品にはハード(どちらかいえばモノ)とソフト(対応力)の両面があるが、いずれであっても顧客が評価するものでなければ売れない(受注できない)

また商品の価値によっても価格が違ってくる。

技術力がありデザインも優れ対応力があれば、当然価格も高い。

逆の場合は価格も安く、かつ、売れない。

 

良き時代は受注がすぐできたため安易な営業しかしていず、お客様への提案・コンサルタントができない弱体化した営業力になっているのが実情である。

お客様に厳しく選択され出した現在、商品力で弱くなった営業力をカバー・強化せざるを得ない。商品なくして販売なしである。

また、これからは価格競争も激しくなる。

今はまだよいが、需要が減少すれば当然競争が激しくなり、値引き競争にもなる。

 

この競争に巻き込まれないようにし、

かつ競争に勝つためにも価格競争力はつけておく必要がある。

 

コストダウンの努力をし続けることである。

そのために自社のコストそのものを知る必要がある。関連業者から見積を取って、それを積み上げて原価であると思っているのは間違いで、この点から改善する必要がある。

ローコスト系の住宅会社は元気があるが、これから低価格競争のド壷にはまって悪循環に陥りそうである。売れればまだよいが、売れなくなったらたちまち経営不振になる。

 

売れても利益が取れなくて困る現象も出かけている。これから数年は厳しい低価格競争になるが、勝ち残るのは一部の実力のある工務店・ビルダー(FCも選別される)しかない。

ローコスト住宅だから安心してビジネスができるのではない。

ただコストパフォーマンスの要求はより一層強く求められるので、改善工夫は徹底していかなければならない。

 


②ターゲット・コンセプトを明確に

地域と顧客(市場と自社の顧客)を理解し、ターゲットとコンセプトの一致を図り、らしさ商品をつくることが大切である。

住宅市場は基本的には3層であるが、今2極化に動いている。

1500万円のローコスト住宅層、2500万円の中級住宅層、3500万円の高級住宅層の三層では、商品とその売り方対応が変わる。

客層も大きく異なっている。

そのためローコスト系は企画・規格型商品で販売型になるのに対して、中高級系は、注文・ステイタス商品になり、設計・施工対応が求められる請負型になる。

顧客も商品も売り方も実務の対応も異なるので注意を要する必要がある。

この三層の中で大きな動きが2極化である。資金のある中高級層と、土地なしの第一次取得者層の動きに分かれてきている。

 

どの層を選ぶか、そこに対応する企業力・らしさはあるか?

また活かせるか?よく選択しなければならない。

明確になればそこに全企業力を傾注し企業優位性構築に徹底しなければならない。

工務店にはいわゆる宣伝力はない。

地場の人々に大金をかけて宣伝するわけにはいかない。

工務店の基本の営業は口コミ・人コミである。

そのためにもお客様が感動される住宅商品づくりが大切である。

魅力ある住宅商品が宣伝になり、お客様に選ばれるのである。

工夫に工夫を重ねて魅力ある商品(住宅)をつくる努力をし続けることである。

 

常にお客様に視点をあわせ、考え、組み立てることを続けていけば必ず成果は出てくる。

頑張ってほしい。

 

 

(2017年7月25日 日本住宅新聞掲載)