建設業界を変えるテクノロジーたち-1

人とコンピューターの関わり方の変化


建設業界にイノベーションをもたらす可能性のあるテクノロジーをピックアッ
プし、これから3回に分けて紹介します。紹介するテクノロジーの中にはそれ単
体としては最新とは言えないものもありますが、それらがつながっていくこと
で今後、建築建設業界にも普及し、イノベーションを起こすかどうか、という
視点で選定しています。(スマートジャパンの新着記事より)


○人とコンピューターの関わり方の変化

従来、人とコンピューターの関わりはI/O(インプットとアウトプット)、つ
まり画面やキーボード、マウスというつながりに縛られてきましたが、今では
この関わり方が大きく変化しようとしています。

「VR/AR」
その代表するテクノロジーの1つがVRやARです。2016年はVR/AR元年といわれて
おり、この分野への投資金額は2000億円にのぼると推定されています。最近で
は比較的安価で高性能なシステムが入手できるようになりました。例えば、
HTC社のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)である「Vive」とGoogle社のVRペ
インティングソフト「Tilt Brush」を利用すると、全く新しい形の3Dペインティ
ング環境を構築できるようになりました。

また、DAQRI社が開発する「スマートヘルメット」は、建設現場で設計情報や
施工状態を現実に重ね合わせるように確認できるARシステムを搭載したヘルメ
ットです。こうしたAR/VRによって建築建設業界においても設計や施工のコミュ
ニケーション手法が大きく変わることは間違いないと思われます。

「ペンタブレット」 
商業製品化されてから50年以上が経っているペンとタブレットを組み合わせた
テクノロジーも、大きく変革しようとしています。例えば、Microsoft社の
「Surface」でMental Canvas社のグラフィックスシステムを使えば、従来の2
次元のペイント環境とは異なる、3次元のコンピュータ・デザイン環境が構築
できます。米国のエール大学の教授によって開発されたこの環境では、「サー
フェス・ダイアル」と呼ばれるデバイスを使いながら、3次元的に奥行きのある
スケッチをタブレット上で描いていくことができます。

このテクノロジーは、紙とペンという従来からの手法を好むデザイナーにとっ
ても、さほど難しいトレーニングなど必要とせずに、思考や表現の可能性を大
きく変革させる可能性があるだろうと言われております。

「タッチパネル」
タッチパネル機器もさまざまな方式のものが使われてきていますが、iPhone/
iPadで採用されている静電容量方式が普及し、その位置精度と反応速度は人間
の体感としてもほぼ違和感がなくなりました。近年では、40インチ以上の大型
のタッチパネルモニターが実用化され、壁掛け型やテーブル埋め込み型で利用
できるようになってきました。例えばこうした大型のタッチパネルモニターと、
Bluescape社のビジュアル・コラボレーション・プラットフォームと組み合わ
せることにより、画像データを両手で自由に拡大縮小移動させたり、文字や図
形を自由に書き込んだりでき、モバイルデバイスやデスクトップマシンを使用
している遠隔のチームと共有もできます。

次回は、「キカイとデータをつなぐハードウェア・テクノロジー」です。お楽
しみに!